日本グループ・ダイナミックス学会第63回大会
日本グループ・ダイナミックス学会第63回大会で下記のタイトルポスター発表を致しました。
勝谷紀子・坂本真士「『新型うつ』はどう報道されているか(1):新聞・雑誌記事の内容分析」
おそらくこの学会では初めて?のポスター発表だったのではないかと思いますが、
何人かの方が来てくださってコメントをいただけたので良かったです。
ありがとうございました。
要約筆記のあり方について
難聴者の研究をするようになってから、要約筆記者対象の講習や研修の仕事もいただくようになった。
現場で活動する要約筆記者の方々の考えをうかがうにつれ、
「要約筆記=変更・省略・脱落が多い=利用者の知る権利を奪っている」
とも言い切れないんじゃないかと思うようになってきた。
「書ききれないから要約する」のではなくて、もっと積極的に「利用者の理解を促すために要約する」も
あっていいのではないかと思います。
話されたことをそのまま文字に起こしただけでは理解が難しい場合があり、整理・要約した伝え方のほうが
理解できる場合もあるのではないかと。
たとえば…
・利用者側で複雑な文章を理解する能力が落ちている場合(高齢者、知的障害、高次脳機能障害など)
・話者の側でわかりやすいor整理された話ができない場合(考えながら話していたり、話すのが下手だったり)
・日本語を聞いて理解する力が充分でない場合(外国人、難聴者など)
そう考えると、難聴者以外にも要約筆記サービスを活用して恩恵を得られる人が出てきそうです。
もちろん、どんなかたちでも全部を知りたいという方もいるだろうから、ニーズによって「話されたものそのまま」か「要約・整理されたもの」のどちらかを選べるようになればよいと思います。
統計入門第3回
担当科目のひとつ、「統計入門」第3回目のこの日は代表値と散布度についてとりあげました。
じっと黙って聞いているだけの時間を少しでも減らすため、話すことは、作業内容の説明、学習内容のポイント解説だけになるべくしぼっています(長く話しがちなので、端的に話すよう気をつけたい)。
その後、代表値と散布度を求める問題を2題、書き込めば解答できる解答用シートを用いて取り組む時間を設けました。
最後に、重要ワード、2題の問題と解答、解答のポイントなどを材料に「統計入門解説ノート」を作成する作業をしました。教材作成の作業は、学習内容の知識を自分で活用して定着させることをねらいとしています。その後、自分でつくった「解説ノート」を読み返すだけでテスト対策にもなって一石二鳥…となることを考えています。
この日は配布したプリントにたくさん書き込んでしまってノートづくりに活用しにくいことがわかったので、次回はノートに使いやすいようなレイアウトにしようと思います。
第22回全国中途失聴者・難聴者福祉大会in奈良
日本特殊教育学会第54回大会自主シンポジウム
9月に開催される日本特殊教育学会第54回大会にて、以下の自主シンポジウムを行います。
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自主シンポジウム44 9月18日(日) 11:00〜12:30 朱鷺メッセ 302B
難聴者のメンタルヘルスを支えるための心理的支援策
企 画 者:勝谷 紀子(青山学院大学)
司 会 者:勝谷 紀子(青山学院大学)
話題提供者:勝谷 紀子(青山学院大学)
栗田 季佳(三重大学)
名畑 康之(北海道大学大学院)
指定討論者:河崎 佳子(神戸大学)
小渕 千絵(国際医療福祉大学)
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私も話題提供者の一人をつとめます。
難聴と精神的健康の関係について、これまでの内外の研究とわたし自身がおこなった調査を報告する予定です。
難聴の有無によって精神的健康の違いがあるかどうか、同じ難聴者でもストレスコーピングの種類によって精神的健康に違いが生じるかなどをお話できればと思います。
来月に要約筆記者対象の講習会の担当を控えているので、そちらでは話題提供の内容を活かして講習や実習ができればと思います。